問いのブレイクダウン

 対話型論証は、「問題」を設定することから始まりましたね。問題は、課題へ、さらに大きな問いから探究可能なリサーチクエスチョンへと具体化する必要があります。
 しかし、大きな問いで探究を進めると、漠然とした曖昧な探究になってしまいがちです。たとえば、「なぜ大卒就職が難しくなってきたのか」という問いに正面から「なぜならば」と答えようとした場合、問いの大きさにぶつかって答えが出ないか、あるいは「景気が悪くなってきているからだ」というもっともらしい答えを出して終わってしまうということになりかねません*。
*苅谷剛彦 (2002) 『知的複眼思考法―誰でも持っている創造力のスイッチ―』講談社+α文庫. 

 そこで、探究を進めるためには、問いを探究可能な小さな問いであるリサーチクエスチョンにブレイクダウンすることが求められます。それでは、ワークシートを使って、自分が立てた問いをブレイクダウンしていきましょう。