既存の問題を解く(総合)

 既存の問題の中には、対話型論証モデルをふまえたさまざまな問題が複数出題されています。たとえば、OECDのPISA調査*の「温室効果」問題や「ラパヌイ島」問題がその最たる例として挙げられるでしょう。
*PISA調査(Programme for International Student Assessment)とは、OECDが2000年以来3年ごとに実施してきた国際的な学習到達度調査であり、対象は15歳生徒(日本では高校1年生)である。

 「温室効果」問題例を挙げてみましょう。「温室効果」問題では、太郎さんが、2つのグラフから、地球の平均気温が上昇したのは二酸化炭素排出量が増加したためであるという結論を出します。それに対して、以下の問題が出題されます。

温室効果に関する問1
太郎さんの結論は、グラフのどのようなことを根拠にしていますか。

温室効果に関する問2
花子さんという別の生徒は、太郎さんの結論に反対しています。花子さんは、二つのグラフを比べて、グラフの一部に太郎さんの結論に反する部分があると言っています。
グラフの中で太郎さんの結論に反する部分を一つ示し、それについて説明してください。


 では、これらの問題の類題である「遺伝子組換え作物」問題と「AIと表現の自由」問題に取り組んだ後、それらの問題の解答を確認することにしましょう。

■ 遺伝子組換え問題(対話型論証モデル)
■ AIと表現の自由(対話型論証モデル)