論題とは、文字通り「議論の主題」のことを意味しています。論題には、「事実論題」「価値論題」「政策論題」という3つの論題があります。対話型論証では、3つの論題のうち、どの論題をふまえた問いを設定するかを意識することが重要になります。

 3つの論題はどのように区別されるでしょうか。1つ目の「事実論題」とは、事実の有無・真偽を議論の対象とする論題(例:「原子力発電所が日本で最も多いのは福井県である」)を指します。2つ目の「価値論題」とは、価値判断(善さ、美しさ、重要性など)を議論の対象とする論題(例:「地球温暖化の対策としては、原子力発電の活用が大切である」)を指します。3つ目の「政策論題」とは、行動や政策の是非(ある行動を取るべきか、ある政策を実施すべきか)を議論の対象とする論題(例:「原子力発電所を廃止すべきである」)を指します。

 それでは、この3つの論題をふまえて、問いづくりをしていきましょう。「論題をふまえた問いづくり」ワークシートはこちらからダウンロードできます。